相対湿度と絶対湿度の違い

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「湿度」聞き慣れた言葉ですよね。

実は一言に湿度と言っても、湿度には「絶対湿度」と「相対湿度」の二種類があります。

本記事では二つの「湿度」の違いを説明します。

絶対湿度とは

絶対湿度とは、端的に「空気に含まれている水蒸気量」を示します。厳密には、「乾き空気1kgに対する水蒸気質量(kg)の比率」を表していて、単位はkg/kg(DA)で表します。

DAはDry Airを示していて、乾き空気とは水蒸気を含まない空気という意味です。
反対に、水蒸気を含む空気を湿り空気(WA:Wet Air)と言います。

普段意識する湿度と同じような印象を受けますが、普段私たちが使う「湿度」は一般的に「相対湿度」を指しているので注意!

相対湿度とは

これに対して、相対湿度は「空気が含むことのできる水蒸気量に対する、現在の水蒸気の割合」を示しています。

厳密には、空気の水蒸気分圧Pv(kPa)と、同じ温度の飽和空気の水蒸気分圧Ps(kPa)の比を表していて、単位は%RHで示します。

水蒸気分圧とは、空気中で水蒸気が受ける圧力を指しています。
飽和空気とは、水蒸気が限界まで空気に溶けている、すなわち湿度100%の空気を示しています。

絶対湿度との大きな違いは、同じ湿度60%の空気でも、18℃と28℃のときでは空気に含まれる水蒸気量が異なるという点です。

これに対して、絶対湿度10kg/kg(DA)であれば、空気の温度が何℃であろうと含まれる水蒸気量は変わりません。

空気は温度によって含むことのできる水蒸気量が変わる

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上の写真はイメージですが、空気は温度によって含むことのできる水蒸気量が変わります。

例えるなら左のグラスが18℃、右のボトルが28℃の空気です。
温度が高いほどより多くの水蒸気を含むことができます。

温度変化や水蒸気の変化により、空気に溶けることのできなくなった水蒸気は水として現れてきます。

冬場に窓が曇ったり結露が起こるのはこの作用によるもので、部屋の暖かい空気が窓ガラスで冷やされることにより、溶けきれなくなった水蒸気が水滴となって現れています。

このとき、空気の温度をだんだんと冷やしていって、水蒸気が水として現れる温度を露点温度といいます。

「湿度が高い」は「相対湿度が高い」

以上から、絶対湿度が高くても気温がそれ以上に高ければ相対湿度は低いことになります。

相対湿度が高いほど、水分は蒸発しにくくなります。
わたしたちが感じるじめじめ感は、蒸発の変化によるものです。

普段意識せず使っている「湿度」という言葉は、無意識に「相対湿度」を表しているわけですね!

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